参加方法

  • 対象の方 当研究室では分子生物学、遺伝学、細胞生物学、行動解析などの生物学実験と、定量的なシステム解析やシミュレーションを行っていますので(研究内容参照)、生物学、物理学、数理・情報科学などのバックグラウンドまたは興味を持つ方が対象となります。広い視野でいろいろな知識や技術を身につけたい方に最適です。学生、テクニシャン、ポストク、教員それぞれに可能性がありますが、ここでは学生として参加される方について記載しています。それ以外は別途お問い合わせ下さい。

 

  • 学部生の方 駒場生の方は理学部生物化学科に進学することにより、本研究室の学部教育(講義、学生実習、卒業研究等)を受けることができます。ただし、4年次の最初に卒業研究の研究室を選択する際には各研究室とも定員がありますのでご留意下さい。学科説明会や学科見学会が定期的に開催されているほか、随時学科見学ができますので、生物化学科ホームページを参照して下さい。もちろん研究室に直接来て頂いても構いません。

 

  • 大学院生として研究室に参加することを希望する方は、あらかじめ飯野まで連絡の上、大学院理学系研究科生物科学専攻の入学試験を受験して下さい。入学試験は例年8月の下旬に行われます。詳細は大学院入試説明会および入学者選抜方法をご覧下さい。さらに疑問がある場合は理学部/理学系研究科事務部大学院係(TEL03-5841-4023/4009)までお問い合わせください。博士課程からの入学にも所定の審査がありますので上記入学案内を参照の上、あらかじめ飯野までご相談下さい。

 

  • 研究テーマの決定方法 私たちは、優れた研究者には課題発見能力と課題解決能力が必須であり、これらの能力を育てることが専門教育の最も重要な目的であると考えています。そのために、本研究室では、研究室に入る際と進学する際に、今後の研究内容を各自で時間をかけて考えてもらいます。大きな視野で、自分が不思議だと思うこと、わかったら素晴らしいと思うことを考え、厳選して課題として取り上げ、それを解明するためのベストのアプローチを考えて下さい。その問題に取り組むことがどうして大事なのか、時間をかけて研究するに値する問題なのかをよく考えて頂きたいと思います(考えるヒントが必要ならいくらでも提供しますがあくまでヒントです)。
     本研究室では、主に線虫を用いて神経回路が行動を生み出すしくみや学習により行動が変化するしくみを研究していますので、それに関連した未解明の課題を取り上げることができるはずです。あるいは、神経科学以外の課題設定を行っても構いませんし、設定した課題を解くために線虫以外の材料を使っても構いません。ただし、いずれの場合にも、一定の成果が見込める内容であることと、必要な技術指導をしてくれる人を研究室内外で見つけられること、結果の白黒をはっきりさせられるところまで実際に研究を行うことが必須です(他研究室で主に研究活動を行うような形式は想定しておりませんので誤解のないようご注意ください)。
     どんな計画プランでも、成果が望める研究計画にするためにはしっかり下調べをし、他の人とディスカッションを重ねて各方面から詳細に検討することが必要ですので、研究室スタッフや大学院生と繰り返し相談してもらいます。研究室に入ることを決める前からディスカッションに応じることができますので、早目にコンタクトしてください。

 

  • 研究室のセミナー 当研究室ではいろんな勉強会を行っています。以下はその概要ですが、年によって内容は少しずつ変わりますので一例とお考え下さい。いずれも回り持ちで担当します。
    <仕事セミナー>
     これはどの研究室でもやっているはずです。回り持ちで当たった人が自分の実験の進捗状況を報告し、皆でそれについてディスカッションします。これ以外にも個別のディスカッションをいろいろな形で行い、実験結果の解釈や次の一手の決定、困難の打開策などを相談しながら研究を進めています。
    <線虫文献セミナー>
     担当の1人が1報の論文を詳しく紹介します。研究室の内容に近い分野の論文の場合が多いです。その後いくつかのグループに分かれ、論文の内容についてグループ内で討論します。実験の問題点や応用可能性などについて全員参加で議論し、各班の検討内容を報告します。議論する能力を鍛えるためのセミナーです。
    <ダイジェストセミナー>
     線虫の論文を紹介しますが、一回に4人ぐらいが各1報の論文を短く紹介します。次々と出版される関連分野の論文をフォローすることと、論文の内容を短時間で把握する能力を鍛えるために行っています。
    <教科書・レビュー輪読会>
     実験を進める上で基本的な事項の理解は必須です。線虫の教科書や各分野のレビュー(たいてい英語)を分担して読んで日本語で紹介します。
    <神経セミナー>
     哺乳類など線虫以外の神経系の論文を、担当の1人が詳しく紹介します。神経科学全体の動向を把握するために行っています。他の研究室からの参加者もいますので、より一般的な視点からの議論を行います。
    <ニュートレンドセミナー>
     視野を広く持つためのセミナーです。自然科学であれば分野を問いません。つまり、神経でなくてもよいし、生物に関するものでなくてもよく、新たなトレンド、話題になっている発見などを2人一組で調べて紹介します。最近の例では、深層学習、腸内細菌、DNA折り紙、囲碁プログラム、重力波、など分野もさまざまです。取り上げるテーマは投票で決めています。

 

  • 研究室のモットー 研究室のひとりひとりが楽しく研究をおこなえる環境にしたいと思います。「楽しく」とは生命体とつきあう(生命の神秘を目の当たりにする)楽しみ+実験の成果が出る楽しみです。

 

  • その他 適宜ご相談下さい。